今回は「コード進行を聞き取る耳コピ法」について書いてみます。
コピーバンドやコピー曲作成などをやるとき、
やりたい曲の楽譜があれば良いのですが、楽譜が無い場合はどうしましょうか?
あきらめる?
それも一つの方法ですが、自分の耳で聞き取ってコピーするしかありませんよね。
このとき、特に重要なのは「コード進行」を聞き取ることです。
今回は、僕がコード進行を聞き取るときの方法を紹介します。
一般的な方法かどうかはわかりませんが、僕が実際にやっている手順なので、
実践的で役立つと思います(^-^)
ベースラインが基本
コード進行を聞き取るためには、ベースの動きが重要です。
ベースラインが、コード進行の骨格を作っているので、
最初にベースラインを聞き取ります。
ベースラインさえ聞き取れれば、コード進行の大部分は聞き取れたも同然です。
この段階で「トニック」「サブドミナント」「ドミナント」を感じ取れていると、なお良いですね。
転調でもしていない限り、ベースラインをダイアトニックコードに当てはめればコード進行の骨格は出来上がりです。
曲によっては、途中で転調が入っている場合もあります。
転調していると、(おおもとのkeyの)ダイアトニックコードに当てはまらないので、注意が必要ですね。
転調している個所を見つけるには、(良い意味で)違和感を覚える瞬間を意識してみてください。
急に曲の雰囲気が変わったり、明るくなったり暗くなったりする部分に注目しましょう。
ベースラインだけでなく、メロディを鍵盤で確認して、
keyから外れている音が無いか探してみるのも、一つの方法です。
以上の方法で、ベースラインを元にコードを当てはめたら、
最後に、コード進行の理論に基づいて最終確認をしましょう。
転調部分も、ベースラインやメロディを理論に当てはめて考えれば
コードを絞り込めます。
「結局理論が必要なんじゃん!」という声が聞こえてきそうですが(^_^;
やはり理論を知っていると、耳コピをする時にもかなり有利です。
ベースが聞き取りにくい時は?
曲によってはベースが聞き取りにくいこともありますよね?
その場合は、DAWにいったん曲を取り込み、
EQ(イコライザー)というエフェクトを使って、低音域を強調して聴いてみるのがオススメです。
DAWを使えば、簡単に細かいところまでリピート再生して確認することもできるので、
効率良く聞き取ることができます。
さらに、最近では「ステム分離」というAIを活用する方法で、
ベースパートだけを抽出することも可能です。
ステム分離機能は、LogicというDAWにも内蔵されているし、
フリーのAIツールでも可能です。
こういったツールを使いこなせるようになると、かなり楽になります。
AIやツールは使うべきか?
最近では、AIを使った耳コピ支援ツールも増えてきました。
曲のmp3やwavファイルをドラッグ&ドロップするだけで、コード進行を表示してくれるツールもあります。
CubaseというDAWにも内蔵されていますね。
AIの制度もどんどん上がってきているので、耳コピが苦手な人には心強い味方です。
実際、僕も一部の作業でAIを活用することがあります。
ただし、耳を鍛えたり、作曲の力を伸ばしたい場合は、
ツールに頼りきるのは避けたほうが良いでしょう。
耳で聞き取る力を育てるのが、耳コピの醍醐味でもあります。
難しいところだけをツールに頼るようにし、できるだけ、
自分の耳で音楽を理解する姿勢は大切にしてくださいね。
耳コピを作曲に活かす
耳コピのスキルが上がると、市販の曲から得たアイデアを、
自分の作曲に応用することが素早くできるようになります。
また、耳コピを続けるうちに「シンプルだけど効果的な構成」や「印象的なメロディの作り方」も見えてきます。
これらをオリジナル曲に応用すると良いですね。
まとめ
今回は、僕なりの「コードの聴音」方法と、それをどう活かしているかを紹介しました。
- ベースラインを掴むことが基本。ベース音が骨格を作り、コード進行の大部分を構成する。
- 転調に注意し、違和感を頼りに聞き取る。
- AIやツールも有効に活用しながら、自分の耳で聞き取ることを重視する。
- 聴音力は作曲にも活かせる。耳コピで得た知識は、自分のオリジナル作品を生み出す力になる。
音楽理論と耳コピを繰り返し実践することで、曲を聞くだけで構造が見えるようになっていきます。
これができるようになると、音楽がますます楽しくなりますよ!
耳コピは、必須と言うわけではありませんが、
興味があれば、ぜひチャレンジしてみてくださいね(^◇^)ノ