音楽にまつわる用語や概念の中には、意外な由来を持つものがたくさんあります。
今回は、そんな音楽の「由来」に焦点を当ててみましょう。
「サビ」の由来や英語読み
「サビ」とは曲の「メインとなる部分、一番盛り上がる部分」のことです。
ですが、なぜ「サビ」という名前なのでしょうか?
その由来には、2つの有名な説があります。
まずは松尾芭蕉の俳句説です。
俳句の中で最も美しい部分を「寂(サビ)」と呼んでおり、
これが現代の曲の「サビ」に受け継がれた、という説です。
ただ、俳句の「サビ」は「もの静かで奥ゆかしい」という感じの「美しさ」を意味しているらしいので、
現代の盛り上がりを表す「サビ」とは少しニュアンスが異なりますね。
ですが、由来としてはありえます。

もう1つはワサビ説。
寿司に使われるワサビが由来という、ユニークな説です。
ワサビを食べたときの「ツーン」とした刺激が
「サビ部分の変化や盛り上がり」を連想させる、という発想です。
ワサビの「ピリッ」とした感じが、確かに「サビ」に通じるものがありますよね(^^;
どちらの説が本当なのかは分かりませんが、
日本独自の呼び方であることは間違いありません。

ちなみに英語では、「サビ」は「Chorus(コーラス)」や「Hook(フック)」と呼ばれます。
「Aメロ」は「Verce(ヴァース)」、「Bメロ」は「Pre Chorus」や「Pre Hook」と呼ばれます。
「ドレミ」は何語?
次に、「ドレミファソラシド」の由来について紹介します。
この音階名は、11世紀のイタリアの修道士グイード・ダレッツォが考案したものです。
彼は聖歌「聖ヨハネの賛歌」の歌詞から、各音の名前を取りました。
つまりイタリア語ですね。
この賛歌の歌詞は以下のようなもので、各フレーズの最初の音がそのまま音階名になっています。
ド(Ut): Ut queant laxis(清らかに歌うために)
レ: Resonare fibris(響け我が声)
ミ: Mira gestorum(主の奇跡を称える)
ファ: Famuli tuorum(あなたのしもべたち)
ソ: Solve polluti(汚れを清め)
ラ: Labii reatum(唇の罪を赦して)
シ: Sancte Iohannes(聖ヨハネ)
元々、「ド」は「Ut」という名前でしたが、発音しやすいように後に「Do」に変更されました。
この呼び方は、現在でも世界中で使われています。
ちなみに英語では「CDEFGAB」、日本語だと「ハニホヘトイロ」と呼びます。
「ピアノ」という名前の由来
ピアノの正式名称は「ピアノフォルテ」です。
これはイタリア語で「小さな音(ピアノ)」と
「大きな音(フォルテ)」を意味します。
1700年頃、バルトロメオ・クリストフォリという発明家が、この楽器を生み出しました。
それまでの鍵盤楽器は、音量を変えることができませんでしたが、
ピアノフォルテは鍵盤のタッチによって、音量を自在に調整できる画期的な楽器でした。

略して「ピアノ」と呼ばれるようになったのは後のことです。
「アンコール」の由来
最後に、「アンコール」という言葉の由来について。
「アンコール」とは、演奏が終わった後に観客が追加の演奏を求めることですね。
この言葉はフランス語の「encore(もっと)」が由来です。
18世紀頃のヨーロッパで、気に入った演奏に対して観客が「encore!」と叫ぶ習慣が生まれ、
それが広がりました。
特にオペラやクラシック音楽の世界で定着し、現在でも世界中のコンサートで見られます。
以上のように、日本やイタリアから生まれたものもあれば、
「アンコール」のようにフランスから広がった文化もあります。
また機会があれば、他の由来も紹介しますね(^◇^)ノ
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